ドラムトラックの書き出し|BFD3|マルチ|パラ

DTM ノウハウ

こんにちは岩崎将史です。

昨日に続いて、DTMでのマルチトラックでのオーディオファイルの書き出し方法です。

ドラムの書き出し、中でもBFD3での書き出しに苦労する方が多くて、何回かやり取りをしながらミックス用のファイルを提供いただく事が多いです。

それはそれで問題ありませんが、同じようなシチュエーションの方のお役に立てればと思い、まとめて見ました。

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BFD3 ドラム音源

FX pansionのBFDを、僕はVer.1の頃から使っていますので、それこそ10年くらい立つのでしょうか?

当時、業界No.1ヒットのシリーズの音楽を数年間、全面的に担当していたことがありました。
その時のクライアントであるメーカー担当者からは「ドラムはBFDを使ってくれ」と言われたほど、生っぽいと言う事で、当時、聴こえの評価が高かったドラム音源です。

ちなみに、そのシリーズのサウンドトラックはどうも数十万枚も売れたみたい。
自慢したいのですが、守秘義務があって公表できないのが辛い(苦笑)
よく他の会社から、「こんな感じの曲が欲しい」とサントラから抜き出した僕の曲が送られてきたりして、心の中で「良くぞ僕にオーダーくださいました」と呟く事がたまにあります。

さて、話を本題に戻します。

生ドラム録音と同じ方式なので扱いが難しい

BFD3ですが、BFD3音源内でミックス作業をするのはかなり難しいです。
理由は2つで、

  • 生ドラムのレコーディングと同じマイキングやトラック割なので、本格的なミックススキル必要
  • 音源内だとユーザーインターフェース(UI)が普段使っているDAWと違うので、操作がスピーディーにできない。

なので、ほとんどの場合、プリセットで良い雰囲気の物をチョイスして、細かい音作りはスタジオに持ち込んでから、という風に僕はしています。

マルチトラックでのファイルの書き出し方

割と簡単です。

” KIT>Export ” で、書き出しの準備

BFD3の上部メニュータグ「KIT」を選択してから、下部タブ「Export」をクリックしてください。
下図のピンクの囲みです。

次に、書き出すファイルの保存先を指定します。

上図のピンク囲みをクリックすると、書き出すファイルの保存先が指定できます。

LOGICの場合は、プロジェクトフォルダ内にできるBouncesフォルダの中に “Drums Multi_日付” みたいな形で僕は指定しています。
保存先を指定するのがダイアログボタンの「開く」なので、一周「??」となりますが、「開く」で大丈夫です。

Bit、Track、Syncの設定

それ以外の細かな設定ですが、下図のようにしてください。

  • Bit Depth は 32
  • All を押す
  • Host Sync を押す

Bit Depth について

16, 24, 32 と選べます。
24でも良いですが、大は小を兼ねるで32にしておいてください。
他のスタジオに持ち込む際でもプロのスタジオで32 Bit を持ち込めないスタジオは今日、まずないと思います。

生成するトラック All について

最低限のトラックを洗濯していっても良いと思いますが、ミックスの時に削除は簡単にできます。
ミックスを始めると、
「あのマイクポジションの音があったらよかったのに〜」
となることもあるので、とりあえず全部、書き出しておきましょう。

Host Sync について

DTMをHostにすることによって、データをBFD3に読み込ませてから、オーディオファイルの書き出しができるようになります。

一度、BFD3に演奏データを覚えさせる

一番大きな「Export」ボタンを押すと、下図のように赤文字で「Armed」が点滅します。

そしたらDAWを先頭から終わりまでプレイバック(再生)してください。

再生しながらBFD3は演奏データをオーディオファイルに変換していきます。

演奏が完了したら、PCスペックによっては少し時間がかかるかもですが、指定したディレクトリにマルチトラックファイルが書き出されているはずです。

すごい便利です。
強いて言えば書き出すたびに、一度DAWを再生させてMIDI演奏情報を覚えこませなければならないので、実時間かかる、くらいでしょうか。

以前は、こういったドラム音源は、一つづつソロボタンを押して書き出して、などの作業を強要される物もありました。
良い時代になりました。

ファイルの書き出しは簡単だけど、実はその前の設定が大切

ファイルの書き出しは、上記のようにすごく簡単ですが、「どうような音で書き出されるか」という設定の方が実は大切です。
これは前項の書き出し作業の前にやっておく必要があります。

設定の詳細は「どういうドラムサウンドが欲しいか」でめちゃくちゃ変わるので、「絶対にこう」というのはないです。

が、多くの場合において触ると良いポイントと、ミキサー的にこうなってると嬉しいなぁというポイントだけ書いておきます。

スネアマイクとバスドラムマイクの被りの設定は、とりあえず「無し」で

デフォルトではスネアドラムのトラックとバスドラムのトラックに、他の楽器の音がかなり被り混んで混ざって入るという設定になっています。

本物のドラムのレコーディングはそうなります。
が、ほとんどの場合、この設定は被らない状態にしておいた方が嬉しいです。
なぜなら、、、、

ロック系ドラムの場合、いかに被りを排除するか戦っている

ロック、ポップス系のドラムにおいてほとんどの場合、被りこみが少ない方が「よりらしい」サウンドを作れます。

ジャズなどはまた違うアプローチをしますが、ロック、ポップスの場合、EQとコンプレッサーによる音作りがある程度必要で、特にコンプレッサーを使う場合、被りこみが多いと他の楽器マイクとの位相連れが目立つようになり、クリアなサウンド作りが難しくなります。

そのためロックのミックスなどでは、スネアだけを単体で録音した素材を重ねるなどといった手法を頻繁に行うミキサーもいます。

せっかく生で録っているのに、どんどんと打ち込みっぽいサウンドになりますが、結果こちらの方が「かっこいい!」と判断するバンドも珍しくはないです。

なので、最初から被りが消せるならこれほど嬉しいことはないです。

ミキサーさんによって、
「被りがあるからカッコいいんだよ!」
って人もいると思います。

それはその通りですが、「BFD3で被りの設定ガンガンで持ち込まれても、クライアントの求めるサウンドとは違う」というケースがほとんどですので、こだわりウンチクもちの意見は、とりあえず横においておいていただいて大丈夫です。

ということで、被らない設定にしておいてください。

スネアとキック(bass drum)の被りの解除の仕方

「Fader」画面にして、各マイク(トラック)を選択して、右サイドの設定で調整します。

下図の部分をとにかく「OFF」にしていってください。

上図はスネアなので、「Snare」がグレイアウトしてますが、Kickの時はここも選べますので、「off」にしておいてください。
他のFaderも選択して、とにかくひたすら「OFF」にしていってください。

それ以外のアンビエンスマイクの調整

BFDのマイクポジション (書き出されるトラック)はめちゃくちゃたくさんあります。

デフォルトだとこれが全部混ざってます。
実際の録音やミックスでこれらを全て混ぜたら、位相ぐちゃぐちゃで抜けない感じになっちゃいます。
明確に欲しいサウンドが決まっているのであれば、絞ってスタジオに搬入の方がミキサーさんにもイメージが伝えやすいし、ミックス作業も迷いなくスピーディーにできると思います。

実際の生ドラムの録音でこんな風にBFD3にある全てのポジションにマイクを立てることは、まずありません。
あるとしたら、よほどプロデューサーが最終的なサウンドのイメージが固まっていなくて、「念の為に色々立てておこう」って感じでしょうか。
僕がそんなプロデューサーと一緒になったら、「まずは打ち合わせしましょう」となります(笑)

Ambience はどう設定したらよい?

Ambienceは、複数あるAmbienceマイクに、どれくらい被らせると言うか、その楽器の音を入らせるかと言う設定です。
生ドラムの録音ではできない、なんという素晴らしい機能。

ただ、正直、ジャンルや欲しいサウンドによってかなり変わってくるので、「こうが良い」と言うのは言いにくいので、大まかに考え方だけかいて、あとは皆さんの耳と感覚で、が良いと思います。

どのようなマイクポジションがあるかと言うと、各楽器のクロースドポジション(近接マイク)の他にオーバーヘッド、ルームマイク、アンビエンスマイク、モノマイク 3本、コンプレスドトラック、コンプレスド 2本など。

Kick

タイトでパンチのあるサウンドが欲しいなら、どこにも送らなくても良いと思います。
強いて言えばOHに送ってみて良い塩梅を探すくらい。

ルーム感の大きなサウンドのキックが欲しい場合は、OHやRoomなど、サウンドを聴きながらちょい足していってみてください。

Snare

スネアはOHには必須。あとRoomにも必須です。
大抵の場合、Closed (近接) の音はアタック感や真出しで、スネアの広がり格好よさは、OHやRoomの混ぜ具合が重要ですので、これは絶対欲しいです。

ただ量感はやはり、サウンドを聴きながら決めてください。

Tom

スネアと同じ考えで良いです。

HH & Ride

タイトな機材みしたい場合は、Roomはとにかく少なめに。
OHはRoomよりはあって良いですが、あまり上げすぎない方が。

部屋感、広がり感が欲しい時は、逆に上げ目で。

Cymbal

シンバルを前にタイトに出したいというシチュエーションは、ほとんどないと思います。
OHは必須で、Roomも欲しいです。

全体的にはこんなかんじで、あとはAmb3とかmonoとかたくさん遅れるところがあると思います。
ぶっちゃけOHとRoom以外は、なくてもミックスで作れるので、あんまり気にしなくて良いですが、サウンドを聴きながらお好みの量感になっていれば十分です。
ただ、増やせば増やすだけ、混ざりが増えて一聴、格好良く聞こえますが、しゅわしゅわの抜けない感じにもなるので、ほどほどに。

振り切ったサウンドの曲にしたければ、こちら中心もアリですが。

EFXはあり、なし、両方あるとベスト

BFD3のプリセットを使った場合、割とCompやEQといったBFD内のエフェクトが使われているものが多いです。

どちらかといえば、僕は無しが欲しいです。
理由はすでにEFX処理された物を元に戻す事はできないけど、同じような処理を施す事はできるからです。

ただ、可能であれば両方、搬入頂けると嬉しいです。
アレンジャーの欲しいサウンドイメージが掴みやすいので、こちらを聴きつつ、もう一段上のクォリティを目指すか、良い感じならEFXありの音でミックスをして作業時間 (予算) を減らす、ということも。

ざっくりと以上

ざっくりとこんな感じで、調整、設定してスタジオにファイルを搬入していただければ、まず問題なくかなり良い感じにミックスできます

また何か気づいたことがあったら追記するかも知れませんが。

あ、そうそう。
もう一個、よくある問題で、BFD3にはデフォルトでAMGという機能が入っています。
これは切っておいた方良いので、過去記事「BFD3 スネアの叩きムラに悩まされる」をご覧ください。

それでは ^^/

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