音楽ビジネスと教育【生きるため】

こんにちは、岩崎将史です。

今日は雑談系。というわけでもないですが、僕のツィッターのタイムラインに友人のいいね投稿でこんなのが流れてきました。

これ、僕も学生時代に切実に感じた問題なんですよね。作曲学科在籍当時、音楽の中身についての指導はきっちりしている。けれども、どうやって稼いでくんだ、って事には大学はほぼノータッチ。せいぜい教員採用試験の対応くらいだったんじゃないかなぁと。「当時は」の話で、今はかなり変わってきてると思いますが。

僕は教員になるつもりはなかったので教職課程は取りませんでした。かといって作曲で食べていける道が大学に居るだけで感じられる要素ゼロでした。ですので、2年生の頃に「このままだとヤバイな」と学外で積極に仕事を頂けるように動き始めました。結果、様々な仕事を頂け、3年生頃から超多忙になって、あんまり大学に行けなくなりました。実はそのせいで、どうしても取れない単位が発生して、1年余分に行ってます。

音大に限らずですが日本の教育は「お金」とか「ビジネス」とかについて、とても敬遠されているなと感じていました。少なくとも芸術系の大学では「音楽でお金を稼ごうなんて君は〜」みたいな事を教授陣から言われる経験をした方は、僕の世代よりは上は、かなり多かったようです。同業先輩たちの話を聞く限り。

そもそも何故、学校教育が始まったか?

公の学校教育が始まったのは明治時代ですが、その前の寺子屋時代から勉学をする理由はすごく単純。

「生きるため・食っていくため」

読み書き・算盤(そろばん)が出来ないと、食ってけないぜ〜と、その為に勉強。明治時代の近代化、富国強兵策の一貫としても「国民の経済力が高くなる事」=「国の力」ですので、とにかく皆んな、字が書けて計算できないと、と。それだじゃないけど、それが基本。所得が増える事はいい事で、結果税収も増え貯蓄も増える。当時は貯蓄=国策投資に回されていましたので。

もちろん理系・文系問わず、「現実の今ナウ」的な物ではない、基礎科学や古典・理想を追い求めるような研究や活動は必要で、否定しないです。が最低限は教えて良いのではと

大の大人が活動するという事は

例えばですが、こんな事がありました。

(これ多分、該当者も見ていると思いますが、該当者自身の事を問題と考えているわけではないのでご理解ください)

数ヶ月前の話ですが、とある企業の社歌の「編曲と録音CD化」の仕事をさせて頂きました。

とある声楽家の方にお願いしました。以前、ラジオミュージカルの歌でもお願いしたことがある素晴らしい歌声のベテランの方です。と同時に音楽の教員も長くやられています。

ギャランティーを「では、請求書送っといてください」と話した所、かなり困惑。

「書いた事ないのですがどうすれば良いのでしょうか?」

と。もちろん丁寧に説明してあげました。

学生がもしこのブログ見てくれてたら、同様に「??!!」となるかもしれません。アルバイトとかイベントの手伝いとかして「請求書」って書いたことないよな、と。でも、事業者間の取引だと(個人事業者も含めて)普通のことです。

事業者がある程度、継続的に依頼する場合は非常勤とかアルバイト的な感じで「給与明細」という形で対応する事はありますが、それ以外ではまず請求書。まれに「取っ払い」と呼ばれる「当日その場で支払う」形だと「領収書」のみでいけますが。

僕自身、学生の頃だったか卒業後だったか、とある作曲仕事をして「では、以前お話しした金額で”請求書”郵送しておいてください」とその時のクライアントである音楽プロダクションに言われ、「え〜〜、書いた事ないぞ、どうしたらいいんだ」と。

当時はインターネットとかなかったので、文房具屋に走って請求書のテンプレを買ってきて、自分なりに考えて記入してプロダクションに送りましたよ。そしたら、その会社の経理から「アレがない、ココがだめ。これでは請求書として使えないので、こうやって直して再送ください〜」とビッシリ赤を入れられた思い出があります(笑)「まだ20歳ソコソコの小僧だ」と言う事で、親切に対応してくれたのだと思います。

そんなこんなの経験や、法人化してからの様々な僕自身の失敗経験がありまして「こう言う事って皆んな知っていた方が良い事なんじゃないか〜」というのが色々あって伝えておくべき事は伝えておきたいなと。

「見積り」「納品」「請求」

ですので、僕の大学の講義ではひと枠「音楽ビジネス基礎」と言うのを設けてもらっています。例えば学生時代もで学校外にて演奏の仕事を依頼される時がありました。「いくらでお願いできますか?見積りください?」って言われます。

現在の学生に同様の提示をして(もちろん仮の)作成してもらってますが、もちろんなさん見積り書は愚か、納品書や請求書も聞いた事がありません。(くれぐれも誤解なく。現状の学生たちはそれでOKっっす。知らないのが当たり前)

音楽家の場合は特にですが、そのままフリーランスや個人事業者として活動する人はとても多いです。そうでなくても音楽事務所や制作に就職したりする学生も多い。見積書とか請求書を掛けないと、最初のツィッターにある源泉徴収がどうなってるのかも分からないし、それが分からないと確定申告も辛いし。

もうちょっと書くと、「そもそも自分はいくらが適正なの??」ってのを考える所から始まっちゃいますが。

高度な数式や化学理論も良いですが、国民の義務は労働と納税。そのために仕事するにあたっての最低限の「お金の知識」は義務教育に入れ込んだ方が良いと思ってます。って書くと、そう言うのは「商業科」でやれば良くて「普通科」では〜という勢力も居りますが。

僕自身、法人化してからもなんとなくのそれまでの文化や教育の中で、僕の中で育まれてしまった「お金のためになんて」という価値観に、かなり悩まされ遠回りしてきたと反省しています。それこそ最初は「音楽でギャラを取るなんて!」ってていう自分の脳の中勢力との戦いからでした。

全ての事に繋がっている

お金や数字の実際的な感覚ってあらゆる所に繋がっていて、「予算書」組めないと見たって理解できないし、正しい「工程」も組めないし、適切なマネジメントができない。「ブラック企業が〜」ってなっちゃうのって、そもそもそういう数字を使って物事を進めるって事が、教育に掛けているからなんじゃないのか。と、あらゆる事に繋がっているような気がします。(完全なる個人的な推論ですが)

あ、もう作業に入らなきゃけない時間なので書きなぐりですが、今回はこの辺でまた。

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