ステレオ・コンプレッサー聴き比べ

こんにちは、岩崎将史です。

年度末の多忙な時期も少しづつですが、脱出をむかえつつあります。
まだまだ、忙しい業界もあるとは思いますが、一緒に頑張って乗り越えましょう。

さて、今日は機材ネタです。
先日、仲間と3人でステレオ・コンプレッサーの比較試聴会を行いました。

左からJOYSOUND601の阿部さん、作家仲間の江並さん、僕。

主にマスタリングやミックスバスなどの仕上げに使用するコンプレッサーです。

試したのは、以下の6台。

RUPERT NEVE DESIGNS

Portico II MASTER BUSS COMPRESSORE

Portico II WEBサイト

 

MANLEY LABS

Valiable-mu STEREO COMPRESSORE -Mastering Version-


 

MANLEY LABS

SLAM STEREO COMPRESSORE & LIMITTER – Mastering Version-


 

Maselec

MLA-2 Mastering Compressor Limiter


 

Solid State Logic

STEREO BUS COMPRESSORE for AIP500 SERIES


Shadow Hills

Dual Vandergraph

Dual Vandergraph WEBサイト

 

場所は堀田のJOYSOUND 601スタジオにて、

PorticoとValiable-mu、MLA-2の3台は代理店よりデモ機をお借りし、
Manley SLAMとShadow Hillsの2台は、フルハウスから持ちこみました。

音源ソースはドラムバスと2mixの2種類で試聴。

 

評価

若干厳しめの評価だったのが、NEVEのPortico II MASTER BUSS COMPRESSORE。
まず通しただけで音が変わる。
変わるのはどの機種もそれぞれ変わるのですが、全員が「う〜ん」

それ以外は、僕が石油王並みの資産持ちでしたら全部購入したいです。
それぞれサウンドキャラクターが異なり、ミックスのシチュエーションに合わせて使い分けたい。

で、その中でも1~2台のみ、という条件だったら、どれ買うか。

結論は、
「SLAMとDual Vandergraph買っておいて良かった」
でした。

SLAMは一番高価なだけあり、ダントツ。
ELOPとFETのコンプリミッター、また細かく設定できる。
だけでなく、電源BOXが外付けで完璧に左右対称に回路設計されてまして、ローエンドまでの位相感が完璧。
通して軽くコンプレッションするだけで、自然にミックスがまとまります。

Dual Vandergraphは、とてもクリーンでスームズなコンプレッションで、ドラムのミックスを損なうことなく、まとまりながらリリースや余韻が聴こえるようになります。

そして、もし儲かっちゃったら、
「Valiable-mu」と「MLA-2」買いたいなと。
買えないけど。
JOYSOUND601スタジオの阿部さんは、「Valiable-mu」がEQだとしたら「MLA-2」は空間系EFXのようなサウンド、と例えておりました。

「Valiable-mu」は定番なのと、「MLA-2」はとってもクリア。リリースで残響、余韻感が持ち上がって、確かに空間が広がる感じ。
ただし、すこしロー抜けした感じがあり、EQとセットで使いたいな、という僕の印象ではありました。

 

プラグイン

そして最後に、プラグインが、実機にどれくらい迫っているサウンドなのか、もチョロッと聴き比べ。

過去20年にわたり、毎回、新しいプラグインが出るたびに期待を込めて頻繁にテストもしてきてます。

が、ダイナミクス系はなかなか難しい。

 

Universal Audioの、
Shadow hills Mastering Compressor

などなど聴いて見ましたが、サウンドは実機コンプレッサーとは別方向。

レベル自体は揃うのですが、コンプレッサーに求めるサウンド変化の要素がかなり違うので、だったら使わない方がよいな、という事になりがちです。レベル管理なら別の方法が良かったりしますし。

アナログ実機を通す「時間がない時」、クライアントから何度も修正や変更オーダーがあり、頻繁に設定の「リコール」を求められる時は使います。便利です。

その辺りは実機は、オフラインバウンスもできませんし、毎回ノブを写メ撮って設定戻すのも手間がかかります。僕は大抵スタッフに「写メ撮っておいて〜」「戻しておいて〜」になっちゃいますが ^^;

 

ただ実機は「高価」です。そして定期的なメンテナンス費用もかなり必要です。

 

ですので、

レコーディング系の機器ではありますが、正直なところ社内的にレコーディング系の売上げからの経費としては購入できていません。

 

ここ10数年、レコード業界は予算削減につぐ削減。そのため、真っ当な資産計上で、スタジオ料金を設定して高価な機器を揃えるということは不可能です。

 

だからといって「自分の作品作りのクォリティーは落としたくない」ので、

僕の作曲や編曲などの売上を色々やりくりして高価な機器に回しておりまして、そういう意味ではほぼ「趣味」の領域のスタジオでしょうか。

 

逆にいうと、

「格安のスタジオと作業代だけで、本来は使えない高価なレコーディング機器で皆さんはレコーディングできますよ!」

って事ですので、是非是非、あなたの作品作りにも使ってあげてください。

 

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